HAPPY or BAD DREAM ?


※44号ネタバレ分からない程度にあります。


きゃっ ! 」

 甲高い声が、周囲に木霊する。

 声の主は薫であり、BABEL内のジムの更衣室を勢い良く開けたのはいいのだが、

実は女子ではなく、男子の更衣室だった。

 そんなこともあり、開けた先にいたのは勿論男。

 あろうごとか、皆本一人が汗ばんだシャツを脱いで、

シャワー室に向かおうと上半身裸のままで、そこにいる。

 薫は、思いがけず鍛えられ引き締まった筋肉と皆本の腹筋の肉体に目を見張ると同時に、

顔を赤らめ目を背けてしまう。

「ご、ごめん、部屋間違えちゃった…… 」

 皆本から背を向けて、ドアに額を押し付けるように謝るのだが、薫の中では鼓動が高鳴る。

 子供の頃なら、皆本の上半身を見ても平気だったはずなのに、何故だか今は、目を向けられない。

 それが何なのか、薫は分かっている。

 年頃に成長して、男として皆本を意識してしまっているが故なのだから。

 

 この場から足早に去ろうとしていた薫は、ドアのノブに手を触れた途端、

ふいに目の前に影が出来る。

「薫」

 背後から、薫を覆うように皆本が、ドアに右手をつけて出ようとする薫を止めた。

 元々、長身である彼が背に立つと薫の姿は包まれたように隠れてしまうのだ。

 密着寸前なこともあり、皆本の体温を背中に薫は感じる。

「あ、あの、皆本 ? 」

 突然の彼の行動に、薫は動揺を覚え言葉が震えている。

「僕の身体に興味があるんだろう ? 本当は、見たいのに我慢して」

 甘く優しい意地悪な声で皆本は、薫に囁く。

「そ、そんなことは無いって、何一人で勘違いしているのよ、皆本 !! 」

 図星を突かれ、薫は更に鼓動が加速度的に早くなる。

「素直じゃないな、薫は…… 僕は、君が僕に抱かれたいってことぐらい分かっているのだ。

それに、僕も君の身体を知りたい。見せてくれないか ? 

君と出会ってから五年も待ったんだ…… 成長するまで」

「あっ…… ! 」

 甘く耳元に吐息を吐きながら、皆本は薫に囁き、耳を軽く甘噛みをしながら左手で、

薫の腰に手を回して自分の身体と密着させ抱きしめた。

 なんとも言えない感覚と衝撃が、薫を襲う。

「で、でも、あたし---------

 動揺し、困惑した態度をしてはいるが、薫の中では心は決まっていた。

「薫」

 再び、甘い声でその名を呼ばれ、薫は--------

「うん…… 」

 小さく、頭を縦に振るのだった。

 

 

 

「って、感じの夢の内容よ」

「ちょ、ちょっと、なんやその夢 !! なんちゅう、破廉恥な夢見ているんや、薫は !! 

そんなの皆本さんじゃないやろ ?!」

 夜中に薫が甘ったるい声で、皆本の名を呼び目が覚めた紫穂と葵は、

気になって薫の夢の内容を紫穂が読み、内容を葵に話していたのだ。

「現実の皆本さんと違うのは、こういう皆本さんに口説かれたいという願望ということもあるわね。

実際、皆本さんはこんな面もありそうだけど」

「いやや、皆本さんはそんな人じゃないでー。誠実で優しい人だから、

そういう時も、優しいはずに違いないんや」

 紫穂の冷静な分析に、理想の皆本像を崩されそうになり葵は涙目で否定する。

「葵ちゃんは、本当にロマンティストね。そんな空想的で夢見がちな展開なんて早々ないわよ。

で、一人夢の中で、大人の階段登ろうとしている薫ちゃん、どうする ? 」

 話を戻して、紫穂は葵に処置を切り出す。

「そんなん、決まっている。阻止するんや」

「そうね、夢の中でも皆本さんを独り占めはいけないわね。そうだ、

今日はあれで邪魔してしまおうかしら」

 紫穂は何か思いついたように、不適に微笑んだ。

「綺麗だ、薫…… 」

 再び薫の夢の中。

 さっきまで、更衣室にいたはずなのに、いつのまにか皆本の部屋のベット上に寝かされ、

薫の上に四つ這いの姿で、皆本が薫の身体を見つめている。

 いきなり場所転換が、早いのは勿論、夢のせいである。

 ちなみに、皆本は先ほどと変わらず、上半身だけ裸。

「いや…… 見ないで…… 」

 皆本により、一糸纏わぬ姿に露にされて薫は恥ずかしさに

身体を横に向けようとしているのを皆本の腕が止める。

「何故、隠すんだ。こんなに、僕を惹き付けさせるのに。もっと、

見せてくれ、君の全てを
----------- 」

 豊満ともいえる、みずみずしさを含んだ双丘に優しく包み込むように彼は手を翳す。

「あ------------

 恥らいとは違う別の感情の声を小さく薫は漏らしながら、

未だ収まらない鼓動の早鐘とともに、皆本を受け入れようとしていた…… 時だった。

 

「何、この昔の少女漫画的な初体験展開は ? 」

 前触れもなく、その場に紫穂が現れた。

「紫穂っ !? なんで、ここに ? 」

 めくるめくな展開に、その身を委ねていた薫は、突如の紫穂の登場に、目を丸くして起き上がる。

 実は、薫の夢の中にサイコダイブしてきたのだ。

「なんでここにって、夢の中で皆本さんと独占しようとしていたから、邪魔しに来ただけよ」

 とても爽やかな意地悪そうな笑顔で、紫穂はそう答える。

「これはあたしの中だから、別にいいじゃん。

皆本と何していたって〜プライバシーの侵害だってそれ !!」

 流石に薫も、これには腹が立ち、紫穂に怒鳴りつける。

「だって、夢とはいえ、面白くないもの。あら、いつの間にか皆本さんが夢の中から消えているわね」

 悪びれた様子も無い紫穂は、どさくさ紛れに薫の夢の操作をして皆本の姿を消してしまう。

「紫穂が消したんでしょうが------- って、何近づいてくるのよ ?! 」

 怒りが収まらない薫に、紫穂が今度は薫の間近に近寄る。

「何って、こんな夢を見ないようにお仕置きでもしておこうかなって…… 

どこまで堪えられるかしらね、薫ちゃんは ? 」

「な、何する気なのよーーーーー 」

 なんともいえない、含み笑いを浮かべながら紫穂は、薫の耳元で優しく囁くのだった。

 薫といえば、蛇に睨まれた蛙のように硬直し、

背筋に冷たいものが走らせながら恐怖におののき、悲鳴に近い声を上げることしか出来なかった。

 再び現実。

「あぁっ、も、もう駄目だってば--------

 眠っているはずの薫の身体が大きく、震えるように何度も揺れ動きながら、

甲高い嬌声を上げ続けている。

 その傍らで薫の額に手を添えたまま、紫穂は、眠ったように動かない。

 意識を薫に移しているのだから、当然なのだが。

 そんな光景を一人、葵が見つめながら何が起きているのか分からず

首だけを右往左往させて様子を伺っていた。

「何が一体、夢の中で起きているんや !! う、うちも見たいのに、

仲間はずれにしんどいてやー !! 」

 一人残された葵は、切ない叫びをあげるしかできない。

 もっとも、夢の中で繰り広げられている濃厚で耽美な光景など見たら卒倒するに違いないだろうが。

 とりあえず、こんな光景は朝まで繰り広げられたという。

                              終わっときます(汗)
                                                           2007/10 /03


  馬鹿&夢ネタですみませんー。
  初の皆×15歳薫です。
  44号4コマの皆本肉体美見て、浮かんだネタがこんなんです(汗)
  しかも途中から、紫×薫と化してますが(爆)
  スケコマシな、甘い言葉しか囁かない、黒皆本書けて楽しかったのは
  確かです。
  間違っても、こんなことは言わないでしょうが。
  薫の妄想は、強引な黒皆本が好きそうなんで、
  書いてみました。
  15歳くらいの薫だと、色々ためらいと恥じらい書けて新鮮でした。

  にしても、41号と44号のパロですね、これ(爆)
  しかし、エロネタは最近馬鹿ネタじゃないと書けない気が(苦笑)
  近いうちに、シリアスで書くとは思いますが。

  大人薫と皆本のエロは、痛くなる話な気が。

  

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