『戸惑う乙女の心情』
薫はバベル内の廊下で、俯いて何か悩んでいる。
(なんでこんなに胸が苦しくなるんだろう…… )
薫自身、何故か最近皆本から距離を置き始めている
自分の変化に戸惑いを隠しきれない。
理由は分からないのだが、側にいるだけで苦しいのだ。
「薫…… 調子でも悪いのか ? 」
たまたま廊下を歩いていた何も知らない皆本が、
薫の様子がおかしい事に気がつき心配で間近に顔を見つめてくる。
「---------------- ! なんでもないっ ! 」
今にでも顔がぶつかりそうな距離まで接近した皆本が目に入り、
薫ははちきれそうなほどの動悸と、顔を赤面させて彼の前から逃げ出すように飛んでいく。
「なんなんだあいつ ? 最近、僕に全然近づいても来ないし……
中学生女の子の気持ちはよく分からないな」
薫の行動が理解できずに、皆本は首を傾げるだけである。
ただ、以前のように何かとじゃれて絡んでくる事が無くなり、
何処か彼自身も寂しさが募っているのは確かだが。
(なんでよーなんで、皆本が側にいると、あたしがあたしじゃなくなるの ?
誰か教えて欲しい…… でも、恥ずかしくて誰にも聞けない…… 苦しいよ、本当に---- )
一人薫は、いつのまにか飛び出した空で押しつぶされそうな胸に
手を置いて切なく誰にも言えない悩みに苛まれ空を仰いでいた。
その思いが『恋』だと知るのは、それからしばらしくした後の、ちょっとした機会であった。
書き逃げ失踪。
2009年1月10日
…サイト上では、中学生薫初書です。
全然、中学生の薫を書くことが出来なくて、今別の話で中学生薫を書いているのですが、
あまり進まないので、気分転換と脳内整理でブログで殴り書きした小話を。
原作では現在進行形とばかりに薫が変わりつつある日々ですが、
それに自分が追いついていない状態です(苦笑)
エロオヤジな薫は、何処に…。
乙女な思いに苛まれる薫も萌えまくりなのですが。
薫曰く、萌えと嫉妬に板ばさみ…そんな感じな今です。
絶チルという作品は、キャラクター達の成長物語でもあるのですが、
読者もまたその成長する姿に共感する部分が多い作品でもと思えます。
むしろ、最近はキャラ達が成長する姿を見守る親心みたいな感覚さえ出てきた自分(おいおい)
最終回読んだら、しばらくよかったねとばかりに娘を嫁に送り出す父親のように大号泣しかねない
自分かもしれません。
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